Ⅰ.032 老舗事務所の受付~待機~

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「れんれ。かみとぬでもたんてれでもなく、それをのいかける記者さんのほよを」
「はい。とても格好いいと感じまして」
「じゃら、その変わったずっくもよしごとどぬぐですか?」
「これは装具ですよ。これがないと僕、歩くことも難しいので」
「れんれ。なのに、記者さんのよくな走り回るのしごとを?」
「惚れた、いや、憧れた弱みというやつでしょうか」
「すごにですね。そんけれします」
「ありがとうございます」
 主人を待つ僅かの間で、2人はすっかり打ち解けていた。関係者の信用を得る魂胆かもしれないが、彼はまだそういうしたたかさに乏しい。単に波長が合ったのだろう。自ら足の事情を教えている事からもそれが伺える。
 それよりも、我が事務所受付が勢いでいらぬことを口走らないかの方が不安だが、一応はこの道10年のベテランだ。そのあたりは信頼するべきだな。
 わたしがそう思い直したのと同時に、分部屋のドアが開いた。
ファンタジー
公開:20/12/17 21:34
ファンタジー 連載 探偵 怪盗

Arujino( 東京都練馬区 )

まずは、こんにちは。

練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。

小説・脚本なども執筆してます。

【番号なし】 用語・設定解説

【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。

【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』

【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。

【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』

【001~】 短篇集『short TaleS』
 

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