Ⅰ.031 老舗事務所の受付~方言~

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「やんやセデさん。ほかへりなさに」
「分部屋使うよ」
 主人は、足を止めず受付奥の部屋へと消えた。
「やんれ?そちらのかたは?」
「初めまして。記者のトトです」
「やんや。せでさんの専属さんですね。ルペワフルぬけつけのミスコ・ラモドです。よろしくのねがみします」
「ど、どうも」
 戸惑ってるな。彼女の方言は鳥亜種特有のものだが、今や領外でも廃れつつある代物だ。そんな話し方の者を、事務所の窓口にするのもどうかと思うが、これも老舗のアジというやつだ。
「あの、そこの部屋は?」
 何とか受付から、そこが分析室である事を聞き取ったトトはある疑問を呟いた。
「匂いを確かめさせた方が早い気がするけど」
 当然の疑問だな。わたしが蒼猫の匂いを把握している事を、彼は当然知っている。
「当てにしてない訳じゃなく、自分自身で確かめたかった...?」
 彼の疑念を強めてしまったようだ。さすがに迂闊だぞ、主人。
ファンタジー
公開:20/12/17 21:29
ファンタジー 連載 怪盗 探偵

Arujino( 東京都練馬区 )

まずは、こんにちは。

練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。

小説・脚本なども執筆してます。

【番号なし】 用語・設定解説

【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。

【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』

【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。

【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』

【001~】 短篇集『short TaleS』
 

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