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ある発明家が世界を変えた。自分を理想の姿に変身させる装置『アバター』を開発したのだ。
アバターはどんな容姿にでもなれるので、8等身の美しい人々が世に溢れた。
もう誰も、見た目で劣等感を抱くことがない世界が誕生したのだ。
この世紀の発明を人々は褒め称えたが、憧れる見た目なんていうのは皆同じで、たったの数年で世間は似たような顔で溢れかえった。
同じような見た目の人間ばかりが溢れた頃、人々の心の中に別の欲が現れた。
「個性が欲しい。」
すると人々は、あえて不細工なアバターを作り、それが個性的でモテると流行した。
ある時、幼子が母に言った。
「アバターを着なくてもいいんじゃない?」
「まあ、何を言っているのかしらこの子は。」
母は子供の戯れ言だと思っていたが、しばらく考えて、褒められたのか貶されたのか分からず、立ち尽くした。
アバターはどんな容姿にでもなれるので、8等身の美しい人々が世に溢れた。
もう誰も、見た目で劣等感を抱くことがない世界が誕生したのだ。
この世紀の発明を人々は褒め称えたが、憧れる見た目なんていうのは皆同じで、たったの数年で世間は似たような顔で溢れかえった。
同じような見た目の人間ばかりが溢れた頃、人々の心の中に別の欲が現れた。
「個性が欲しい。」
すると人々は、あえて不細工なアバターを作り、それが個性的でモテると流行した。
ある時、幼子が母に言った。
「アバターを着なくてもいいんじゃない?」
「まあ、何を言っているのかしらこの子は。」
母は子供の戯れ言だと思っていたが、しばらく考えて、褒められたのか貶されたのか分からず、立ち尽くした。
SF
公開:20/12/16 10:16
更新:20/12/16 10:19
更新:20/12/16 10:19
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