頂の景色

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僕は物心がついたころからそれをやっていた。君は常に僕の後ろに、そして下にいた。

やるからには目指すは頂だ。僕と君はそれぞれ努力を積み重ねてきた。けれども結果を出すのは僕だけ、君はいつまでも地面にいた。

もし、僕が将来頂に届かなかったとして、その原因はきっとたくさんある。

生まれ持った才能がないこと。才能がないと分かっていながら死ぬ気で足掻かなかったこと。同世代に頂点の候補達が、才能の塊がたくさんいたこと。

でもやっぱり、一番の原因はきっとこれだ。

今ここで君に手が届かないと確信してしまったこと。

ハイタッチをする君を傍目に僕は地面に手をついた。頂には届かず、気づけば君は僕の上にいた。

ここは地球だ。当然重力はある。永遠に飛び続けることなんて不可能だ。だけど何故だろう。君が落ちる姿は想像できない。今まで君の飛ぶ姿すら想像できなかったのに。

そりゃそうか、君は助走が得意だから。
青春
公開:20/12/13 03:45

めうっ!

2020/12/13登録。
基本的に思いついたらそのまま400文字書く人なので書き溜めとかプロットは一切ないです。作品投稿をクリックして初めて作品と向き合います。
この文字数になるとショートショートっていうかポエム……いやなんでもないです。

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