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何故あんな事件を起こしたのかと、刑事は女を問い詰めた。
しかし、女は放心して黙秘していた。
「なんだあの女、まだ口を割らねえのか。」
「目が虚ろで、何を聞いてもダメです。」
「しょうがねえな。」
ある刑事が真っ白なケーキを持って取調室へ入ると、女は目の色を変えた。
お前も食べるかと聞く前に、女が口を開いた。
「それは、彼の食べ残しですか?」
刑事が首を傾げて否定すると、なんだ良かった、と女は柔らかく笑った。
「ケーキがどうかしたのかい。」
「わたし彼のためにクリスマスケーキを用意したんです。」
でもね、彼、食べてくれなかったんですよ。
どうしてもどうしても、食べて欲しくて。でも口を開けてくれなくて。
「だから、お腹に。」
しかし、女は放心して黙秘していた。
「なんだあの女、まだ口を割らねえのか。」
「目が虚ろで、何を聞いてもダメです。」
「しょうがねえな。」
ある刑事が真っ白なケーキを持って取調室へ入ると、女は目の色を変えた。
お前も食べるかと聞く前に、女が口を開いた。
「それは、彼の食べ残しですか?」
刑事が首を傾げて否定すると、なんだ良かった、と女は柔らかく笑った。
「ケーキがどうかしたのかい。」
「わたし彼のためにクリスマスケーキを用意したんです。」
でもね、彼、食べてくれなかったんですよ。
どうしてもどうしても、食べて欲しくて。でも口を開けてくれなくて。
「だから、お腹に。」
ミステリー・推理
公開:20/12/11 14:38
愛
普段はTwittertで
画像1枚で物語が完結する『1枚小説』を
自由気ままに書いています。
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たまに返信に失敗します。(悔)
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