待つ間に

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「いきなりだけど問題だしていい?」

 三ヶ月振りにデートの約束を取りつけ、二人同じく注文したアイスコーヒーが運ばれてくるその前に、私は高志に聞いた。
 相変わらず彼はタバコに夢中で返答がなかったが、私は意を決してずっと考えていた質問を口にした。

「は?」高志がこっちを見、今日初めて目が合った、ような気がする。「なにそれ。オレを試してるわけ?」

「ちがうよ。私から言うより高志に気づいて欲しいの。ねえ、この会えてなかった期間に私の変わったところ、どこだと思う?」

「知らねーよ。だからそんなのわかるかよ」話がそれだけならオレ帰るわ、と高志はタバコの火を消した。「あともう連絡するな」

「お待たせしました。アイスコーヒーです」

 私は片一方だけに口をつけ、高志が残していった言葉を流し込む。それは思いの外冷たかったけれど、スッキリした味わいだった。
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公開:20/12/07 23:33

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