瓶の中のサンセット
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この丘は綺麗な夕日が見られる人気の場所だ。私は大好きな彼と並んで見た。赤や朱や茜や紅、1000色の色鉛筆でも描けない美しい階調。
さっき売店で買った『夕日を保存する瓶』の蓋を開ける。
この美しい夕日を瓶に保存して持ち帰れるという。
そっと夕日をすくって瓶に入れる。
溢れないように蓋を閉め、空に透かしてみる。
透明な瓶の中は綺麗な夕日と彼の笑顔で眩しいほどに輝いていた。
隣の老夫婦に話しかけられた。
「これはね、50年前私たちが新婚旅行で来た時に保存した夕日なの」
良く磨かれた年代物の瓶に永遠色の夕日が入っていた。
夫人は白杖を持ったご主人の手を優しく包み「今日もあの日と変わらない綺麗な夕日ですよ」と囁いた。
ご主人の目に涙が溢れ、夕日に照らされると永遠色に輝いた。
彼が肩を抱き寄せ微笑んだ。
瓶の中の陽もゆっくりと沈む。
彼が瓶の中に見た未来が私と同じだったらいいな。と思った。
さっき売店で買った『夕日を保存する瓶』の蓋を開ける。
この美しい夕日を瓶に保存して持ち帰れるという。
そっと夕日をすくって瓶に入れる。
溢れないように蓋を閉め、空に透かしてみる。
透明な瓶の中は綺麗な夕日と彼の笑顔で眩しいほどに輝いていた。
隣の老夫婦に話しかけられた。
「これはね、50年前私たちが新婚旅行で来た時に保存した夕日なの」
良く磨かれた年代物の瓶に永遠色の夕日が入っていた。
夫人は白杖を持ったご主人の手を優しく包み「今日もあの日と変わらない綺麗な夕日ですよ」と囁いた。
ご主人の目に涙が溢れ、夕日に照らされると永遠色に輝いた。
彼が肩を抱き寄せ微笑んだ。
瓶の中の陽もゆっくりと沈む。
彼が瓶の中に見た未来が私と同じだったらいいな。と思った。
その他
公開:20/12/09 08:05
口下手で面白い事が言えません。
だから書いてみます。
忌憚のないご意見をお待ちしております。
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