参列

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8月7日、祖父が息を引き取った。
宗派の関係でお通夜のみになったが勿論、身内だけで執り行う。
日は経ち、私が働いているコンビニにあるお客さんが来店した。
「もしかして、龍さんとこのお孫さん
 ですか?」
私は何故、祖父の名前を知っているのか?と身構えたが予想は違った。
「私は龍さんがやっていた居酒屋の
 常連だったんです…それより龍さん
 は元気ですか?」
祖父が居酒屋を経営していたのは知らなかった為、驚いたが質問を返さなければと口を開く。
「祖父は8月に亡くなりました。
 喉頭癌で…」
あまり病名は言わない方がいいのか?とも思ったが開いた口はもう閉じることが出来ず言ってしまった。
「…そうですか…お悔み申し上げます
 …また龍さんの作った煮物を食べ
 たいと思っていたのに…」
お客さんが背中を向けて店を出た瞬間、私は頬を伝う涙を拭きに奥の部屋に入った。
その他
公開:20/12/08 21:34

( 福岡 )

脚本家の野木亜紀子先生
山田悠介先生
石田衣良先生
伊坂幸太郎先生などなど
基本的にミステリーやホラーもの、放送されているドラマなどを見て、読んでを繰り返しています。

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