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坂の上には一本の大きな桜の木があった。
「時間が経つのってほんとに早いよね」
私はその桜の木に手をあててそう呟いた。
四年。私が彼と離れ離れになってからそれだけの年月が過ぎた。
私は高校を卒業と同時に地元を離れた。
彼は聞いた話によると地元の大学に進学したらしい。
「あの日。ちゃんと私の気持ちを伝えれていれば。
今こんなに苦しむことはなかったのにな」
好きだった。私は彼のことが好きだった。
「もう一度。会いたいな」
桜がひらひらと舞って私の頬についた。
私はその桜の花びらを手に取って、太陽に照らしてみた。
「何してるの?」
たった六文字。それだけで充分だった。その声の主が彼だと理解するには。
私はその声の主の方を振り返った。
「久しぶりだね」
彼は優しい笑顔を私に向けてくれていた。
「時間が経つのってほんとに早いよね」
私はその桜の木に手をあててそう呟いた。
四年。私が彼と離れ離れになってからそれだけの年月が過ぎた。
私は高校を卒業と同時に地元を離れた。
彼は聞いた話によると地元の大学に進学したらしい。
「あの日。ちゃんと私の気持ちを伝えれていれば。
今こんなに苦しむことはなかったのにな」
好きだった。私は彼のことが好きだった。
「もう一度。会いたいな」
桜がひらひらと舞って私の頬についた。
私はその桜の花びらを手に取って、太陽に照らしてみた。
「何してるの?」
たった六文字。それだけで充分だった。その声の主が彼だと理解するには。
私はその声の主の方を振り返った。
「久しぶりだね」
彼は優しい笑顔を私に向けてくれていた。
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公開:20/12/06 12:56
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