もしもし、私メリーさん

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電話がかかってきた。

「もしもし、私メリーさん、今あなたの

後ろにいるの」

「知っているよ」

電話は切れた。


「もしもし私メリーさん、今あなたの

家の前にいるの」

電話は切れた。


「もしもし私メリーさん、今ゴミ捨て場にいるの」

「今日は資源ごみの日だったな」


「もしもし、私メリーさん、今コンビニの前に

いるの」

「コンビニの冷凍パスタ、美味しいよな」


「もしもし、私メリーさん、今図書館の前に

いるの」

「明日が返却日だ。忘れないようにしないと」


「もしもし、私メリーさん、今駅の

前にいるの」


俺は電話を切ると、急いで家から飛び出した。

駅に着くと、目に入ったのは電車に乗ろうとしている

彼女メリー。

俺は彼女の手を掴んで引き寄せ、強く抱きしめる。

「俺が悪かったよ、ごめんメリー」

「私もごめんなさい」

メリーは涙声だった。
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公開:20/12/03 21:01
更新:20/12/03 21:04

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