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この交差点には、僕が今まで食べてきた食材たちがいる。今日は彼らにインタビューをするのだ。
「あ、はい。こんにちは」
「どうもー」
「はいよ」
インタビューするのは、サーモン、ピーマン、うどんの三人だ。さっそく始めよう。
「僕に食べられた時、どんな気持ちでした?」
「いやー、痛くはないんですよ全然。部屋の上から、自分が食べられてるのを見てる感じ」
「ああ、これからこの人の身体の一部になるんだなあって感慨深くて」
「君が出掛ける場所に、僕らも一緒に付いていってるんだぜ」
「へえ……」知らなかった。僕が見ている景色を彼らも見ているのか。
「これも何かの縁というか」
「そうですねえ」
「だからさ……」うどんが言う。
「もう、あんなことしちゃ駄目だぜ」
途端、目が覚める。
周囲を見回す。
ちぎれたロープ。首に掛ったままの輪っか。倒れた椅子。
「……生きてる」
朝日の温度に涙が零れた。
「あ、はい。こんにちは」
「どうもー」
「はいよ」
インタビューするのは、サーモン、ピーマン、うどんの三人だ。さっそく始めよう。
「僕に食べられた時、どんな気持ちでした?」
「いやー、痛くはないんですよ全然。部屋の上から、自分が食べられてるのを見てる感じ」
「ああ、これからこの人の身体の一部になるんだなあって感慨深くて」
「君が出掛ける場所に、僕らも一緒に付いていってるんだぜ」
「へえ……」知らなかった。僕が見ている景色を彼らも見ているのか。
「これも何かの縁というか」
「そうですねえ」
「だからさ……」うどんが言う。
「もう、あんなことしちゃ駄目だぜ」
途端、目が覚める。
周囲を見回す。
ちぎれたロープ。首に掛ったままの輪っか。倒れた椅子。
「……生きてる」
朝日の温度に涙が零れた。
ファンタジー
公開:20/12/03 20:17
たくさん物語が作れるよう、精進します。
よろしくお願いします!
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