弁当の中
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お昼休憩の時に、出前で頼んだ弁当を開けてみると、中には食べ物ではなく、会社のオフィスが入っていた。
間取りや座っている人々の様子から、私が今正に、お昼ご飯を食べようとしているオフィスなのだとすぐに分かった。
慌てて自分の座っているはずの場所を確認すると、小さな自分が弁当を開けたところだった。
その弁当の中を覗くと、また同じオフィスがあり、自分が座っている場所にさらに小さな自分が座って弁当を開けようとしている。
そこで私は思わずハッと息を飲んだ。
途端に、弁当箱の中にある弁当箱の中の自分と、弁当箱の中の自分が振り返った。同時に、オフィスの天井がパッカリと開いて、後ろからハッという大きな声が聞こえた。
慌てて後ろを振り向けば、雲一つない快晴の空に、驚愕した表情を浮かべた、自分の巨大な顔が浮かんでいた。
間取りや座っている人々の様子から、私が今正に、お昼ご飯を食べようとしているオフィスなのだとすぐに分かった。
慌てて自分の座っているはずの場所を確認すると、小さな自分が弁当を開けたところだった。
その弁当の中を覗くと、また同じオフィスがあり、自分が座っている場所にさらに小さな自分が座って弁当を開けようとしている。
そこで私は思わずハッと息を飲んだ。
途端に、弁当箱の中にある弁当箱の中の自分と、弁当箱の中の自分が振り返った。同時に、オフィスの天井がパッカリと開いて、後ろからハッという大きな声が聞こえた。
慌てて後ろを振り向けば、雲一つない快晴の空に、驚愕した表情を浮かべた、自分の巨大な顔が浮かんでいた。
ファンタジー
公開:20/12/04 07:47
マジックリアリズム
『幻想日和』
幻想小説や怪奇小説を自由気ままに書いています。
架空の国、マジックリアリズム 、怪談、残酷なファンタジー、不思議な物語が好きです。
そこに美しい幻想や怪奇があるならば、どんなお話でも書きたいと思います。
アイコンは宇薙様(https://skima.jp/profile?id=146526)に描いていただきました。
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