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俺のクラスに転校生がやってきた。
コイツは田舎者だからウチの学校の設備一つ一つに目を輝かせ驚いていた。
スマホを見た事ないって、原始人かよってバカにした。
そんな田舎者が一番驚いていたのは教室の隅に置かれた扇風機を見た時だ。
おいおい、田舎には扇風機もないのか?
「扇風機くらいあるよ。でもこれ、偽物だから」
偽物?扇風機に本物も偽物もないだろう?
「明日、僕んちの扇風機持ってくるよ」
翌日、田舎者が持ってきたのは鉢に植わった大きな花だった。その花にはボタンがついてある。何だそれ?
「何って…スイッチに決まってるじゃん。そんな事も分からないの?」
ムッとした。そんな俺に構わず田舎者はスイッチを押す。
花がくるくると回転を始め、風を送り始めた。
何だこれ!すっげぇマイナスイオン出ている感じがするぞ!
「都会って造花の扇風機ばっかりなんだね」
俺は「生花の扇風機、見た事ないんだ」とバカにされた。
公開:21/02/11 20:22

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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