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(まったく、しつこい奴だ……)
女王の城を守る衛兵である俺は、いけ好かないガキ共による変顔やつまらないジョークで職務を邪魔されていた。直立不動で表情を見せず城を警備する衛兵を笑わせてやろうというのが彼らの策略だろう。
だが、その手に乗るつもりはない。奴らへ威厳を見せるため、銃を構える。
「下がれと言ったのが聞こえなかったのか――あ……?」
警告のため言葉を発した途端、口の中がとろけるような甘さに包まれた。ガキ共のうちの一人が、チョコレート菓子を放り込んできたのだ。
「美味いか? 明日も持って来てやるよ」との問いに、思わず頷いてしまった。
翌日、俺の足下には甘い弾丸――大量のチョコレート菓子が転がっていた。ガキ共よ、やりすぎである。太陽の熱によりチョコレートが地面を茶色く染めるのも時間の問題だろう。また、女王の城をお守りできなかったことにより解雇されるのも時間の問題だろう。
女王の城を守る衛兵である俺は、いけ好かないガキ共による変顔やつまらないジョークで職務を邪魔されていた。直立不動で表情を見せず城を警備する衛兵を笑わせてやろうというのが彼らの策略だろう。
だが、その手に乗るつもりはない。奴らへ威厳を見せるため、銃を構える。
「下がれと言ったのが聞こえなかったのか――あ……?」
警告のため言葉を発した途端、口の中がとろけるような甘さに包まれた。ガキ共のうちの一人が、チョコレート菓子を放り込んできたのだ。
「美味いか? 明日も持って来てやるよ」との問いに、思わず頷いてしまった。
翌日、俺の足下には甘い弾丸――大量のチョコレート菓子が転がっていた。ガキ共よ、やりすぎである。太陽の熱によりチョコレートが地面を茶色く染めるのも時間の問題だろう。また、女王の城をお守りできなかったことにより解雇されるのも時間の問題だろう。
その他
公開:21/02/10 18:30
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