本を読み始めたきっかけ

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小さい頃、母がよくお話を読んでくれた。
母が忙しい時は、二人の姉がその役目を仰せつかる。だが姉たちの機嫌が悪ければ、その望みは叶わない。そして姉たちは、決まって私の前では不機嫌になる。
3歳になる頃には「こんなのも読めないの?」と姉たちから常に嘲りを受けるようになった。

読んでもらえないのならば、自分で読むしかない。私は姉たちの真似をしてページをめくる。
「読めるフリして馬鹿みたい」
「ひらがなばっかり。そんなの誰でも読めるわ」
卒園アルバムに記された
「いつもおともだちに本をよんであげる子でしたね」
の一文すら姉たちは、ちょっと読めるからって偉そうにと嘲った。

だが私はそれで知ったのだ。
外の世界で何が起きていようと、本のなかは自由だと。おかげで私はより読書に没頭するようになった。
きっかけなど何でもいい。
本や物語は、確実に人生の糧たり得るのだ。

あなたのお勧めの本は、何ですか?
その他
公開:21/02/10 16:43
更新:21/02/10 19:19
Twitterで 本を読み始めたきっかけ について流れていたので ちょっと考えてみました 原稿からの逃避活動継続中 なかなか辛い想い出(涙) 暗い話ですみません #109

秋田柴子

2019年11月、SSGの庭師となりました
現在は主にnoteと公募でSS~長編を書いています
留守ばかりですみません

【活動歴】
・東京新聞300文字小説 優秀賞
・『第二回日本おいしい小説大賞』最終候補(小学館)
・note×Panasonic「思い込みが変わったこと」コンテスト 企業賞
・SSマガジン『ベリショーズ』掲載
(Kindle無料配信中)

【近況】
 第31回やまなし文学賞 佳作→ 作品集として書籍化(Amazonにて販売中)
 小布施『本をつくるプロジェクト』優秀賞

【note】
 https://note.com/akishiba_note

【Twitter】
 https://twitter.com/CNecozo

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