甘いキャンディを召し上がれ
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イライラする。
最近は、何を見ても、何をしても、イライラする。誰と話していても、誰と居ても、イライラ、イライラ。
イライラするのが嫌で、最近はよく保健室で寝て過ごしていた。
ある日それを見かねた先生が、私にキャンディをくれた。真っ赤な色の、キャンディだ。
「イライラすることがあったら、それを噛んで食べなさい」
「噛むの?舐めるんじゃなくて?」
「そう」
先生はにっこり笑った。
そのキャンディを食べ始めて、びっくりするぐらいイライラが治まった。嫌なことがあったら、すぐにキャンディを噛み砕く。すると、バキッ、バキッという音と一緒に、イライラも砕かれていく。
イライラしないって、なんて心地よいんだろう!
「…あの子、何か怖いね」
「前はもう少し人間味あったけど、何か、ね」
「最近ずっと人形みたい…」
バキッ、バキッ。
キャンディが砕かれる度、知らず知らずの内に、私の感情も砕かれていく。
最近は、何を見ても、何をしても、イライラする。誰と話していても、誰と居ても、イライラ、イライラ。
イライラするのが嫌で、最近はよく保健室で寝て過ごしていた。
ある日それを見かねた先生が、私にキャンディをくれた。真っ赤な色の、キャンディだ。
「イライラすることがあったら、それを噛んで食べなさい」
「噛むの?舐めるんじゃなくて?」
「そう」
先生はにっこり笑った。
そのキャンディを食べ始めて、びっくりするぐらいイライラが治まった。嫌なことがあったら、すぐにキャンディを噛み砕く。すると、バキッ、バキッという音と一緒に、イライラも砕かれていく。
イライラしないって、なんて心地よいんだろう!
「…あの子、何か怖いね」
「前はもう少し人間味あったけど、何か、ね」
「最近ずっと人形みたい…」
バキッ、バキッ。
キャンディが砕かれる度、知らず知らずの内に、私の感情も砕かれていく。
ホラー
公開:21/02/10 09:22
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