留守番の条件

0
2

玩具の病院が助手の募集をしていたので申し込んだ。
『じゃあ今すぐ来て!面接するから』
私は急いで病院へと向かった。
「悪いけど少し留守番を頼む!すぐ戻って来るから!」
先生は私にそう告げて走って行ってしまった。とりあえず、待つとしよう。
中に入ると奥の部屋からうめき声が聞こえてきた。何事かとそちらへと向かう。
『痛いよ…苦しいよ…』
私に助けを求めたのはロボットの玩具だった。見れば関節に砂が噛まれてあり、合体する事も動く事も出来ないでいた。
私はすぐにロボットから砂を取り除き始める。

『ありがとう。助かったよ』
動けるようになったロボットは私に礼を言った。気付けば時間も結構経っている。
「合格だ」
私の後ろにいた先生が言った。
「ここは付喪神が宿った玩具の病院。留守番はここで働く必須条件だ。まさかすぐに患者を助けてくれるとは思わなかったよ」
今更だが私は先程の異常な出来事に悲鳴を上げた。
ファンタジー
公開:21/02/08 20:12

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容