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「絵、ですか?」
客は嬉しそうに頷いた。
変わった人だと女は心の中で首を傾げた。だが客は更に言葉を続けた。
「一緒に花を買いに行ってもらえませんか?」
「…は?」
もはや接客用の顔を装うのも忘れて、女はぽかんと口を開けた。
「この前は何にも考えずに買っちゃって後悔したんです。僕センスないから、この花瓶に合う花を見立ててもらいたくて」
…いやいや、それは営業外だし。
そう思ったはずが、客の意味不明な熱量に引きずられたのだろうか。結局ろくに話したこともない男性と連れ立って、駅前の花屋に行く羽目になった。
「え…」
「あら…」
だがようやく辿りついた花屋のシャッターは、無情にもしっかりと閉まっているではないか。
「定休日、ですって」
女の声も耳に入らない様子で客は叫んだ。
「明日、もう一度付き合って下さい!」
女は内心ため息をついた。
仕方ない。明日もし売ってたらサラセニアの花でも勧めてみるか。
客は嬉しそうに頷いた。
変わった人だと女は心の中で首を傾げた。だが客は更に言葉を続けた。
「一緒に花を買いに行ってもらえませんか?」
「…は?」
もはや接客用の顔を装うのも忘れて、女はぽかんと口を開けた。
「この前は何にも考えずに買っちゃって後悔したんです。僕センスないから、この花瓶に合う花を見立ててもらいたくて」
…いやいや、それは営業外だし。
そう思ったはずが、客の意味不明な熱量に引きずられたのだろうか。結局ろくに話したこともない男性と連れ立って、駅前の花屋に行く羽目になった。
「え…」
「あら…」
だがようやく辿りついた花屋のシャッターは、無情にもしっかりと閉まっているではないか。
「定休日、ですって」
女の声も耳に入らない様子で客は叫んだ。
「明日、もう一度付き合って下さい!」
女は内心ため息をついた。
仕方ない。明日もし売ってたらサラセニアの花でも勧めてみるか。
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公開:21/02/09 16:20
更新:21/02/09 18:02
更新:21/02/09 18:02
水素カフェさん
お付き合いを
ありがとうございました
画像はサラセニアの花
食虫植物
多分あまり売ってない…
花言葉「変わり者、変人」
#108
2019年11月、SSGの庭師となりました
現在は主にnote・TALES・公募でSS~長編を書いています
留守ばかりですみません
【活動歴】
・第2回 日本おいしい小説大賞 最終候補(小学館)
・第31回やまなし文学賞 佳作『雨を知るもの』
・創作大賞2025 入選 『栗と牡丹』
・SSアンソロジー『ベリショーズ』寄稿
・ホラーアンソロジー『ウタ・カタ』寄稿
【刊行】
・第31回やまなし文学賞受賞作品集(山梨日日新聞社)
・栗は月色、こがね色 和菓子処長月堂(朝日文庫)
【note】
https://note.com/akishiba_note
【Twitter】
https://twitter.com/CNecozo
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