留守番の条件

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突然の雨に雨具を持っていない僕は店の軒先へと避難する。止まない雨に溜息を吐くと店の人が出てきた。
「よかったら中へどうぞ」
ありがたい申し出を僕は受け入れた。店に入ると今にも死にそうな老犬が僕を見た。
「すみません。私、少し出なきゃいけないんです。その子、見ていてもらえませんか?」
僕が頷くと店の人は雨の中、走って行ってしまった。
店に人の気配はない…僕は仕事道具の鎌を取り出すと老犬へと近付き、そっとその命を刈り取る。
店の人は僕を恨むだろう。でも、これが僕の仕事だから仕方がない。
「ありがとうございました」
振り向くと店の人がいた。もしかして見られていた!?
「はい。貴方が死神だと理解した上で招きました。ポチをどうか天国へと連れて行ってやって下さい」
留守番を任されたと思ったら、本命はこっちだったんですね?
店の人は頷く。
雨宿りのお礼です。彼の魂は責任を持って僕が天国へとお連れします。
公開:21/02/06 20:52

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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