粗相

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梅の花が綻び始めました。
私は、梅の名所である、寺を訪れました。寺はこの地を治めた壁島家の菩提寺でもあります。
さすが、三六万石の藩主である壁島家。見事な墓碑と石燈籠、そして樹齢400年と言われる紅梅、白梅が威風堂々と咲き誇っています。私はその美しさと香りに酔いしれ、大変失礼ながら、代十代藩主尚昌公の墓前の前で、おならをしてしまいました。
私は、気まずくなり、墓前に手を合わせ謝罪をし寺を後にしました。
その後、壁島藩の城跡にも足を伸ばしました。そこでは、幕末に活躍した、尚昌公の功績をバーチャル映像にした、特別展が開催されていたからです。
さすが、時代を変えた尚昌公は素晴らしいと興奮を抑えきれず、立ち上がってしまいました。
その瞬間、ブッ!とまたもやおならをしてしまいました。
突然、雷鳴が轟きスクリーンから尚昌公が
「無礼者めが」と斬りかかってこられたのです。
SF
公開:21/02/08 13:15

安楽人

ずふの素人ですが、物書きに興味を持ってしまい、
2021.1月からはじめました。
身近にあった出来事をヒントに書いています。
書くことがこんな面白いとは!

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