留守番の条件

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12月31日、干支の引継ぎを待っていると彦星さんがウシさんを連れてやってきた。
「ネズミさん、お疲れ様です」
『彦星さん、ご苦労様です』
私は彦星さんからウシさんを預かった。
「でも、本当にいいんですか?本当なら私がウシと一緒に1年間いなきゃいけないのに暫くは面倒見てくれるって…」
『いいんですよ。私もね、家族の待つ家に帰るのに手ぶらじゃバツが悪いんです。ウシさんから取れる極上の牛乳で作る極上のチーズをお土産にしたいんです。チーズが出来るまでの間、私が留守番をしておきますので、彦星さんはどうか織姫さんの所に行きなさい』
彦星さんは頭を下げると織姫さんの所へと急いだ。
「さて、ウシさん。早速で悪いんだけど乳を搾らせてもらうよ」
『モ~、始めるのかい?仕事熱心だね』
「ああ、留守番の条件をしっかり有効活用したいからね」
『分かったよ。ネズミさん達がお腹一杯になるよう、いっぱいお乳を出すからね』
ファンタジー
公開:21/02/07 20:48

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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