不満マカロン

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街の外れにある洋菓子屋はマカロンしか売らないらしい。
とあることをする引き換えに、良心的な値段で頬が落ちるほど美味なそれを食べられるとか。
ただし、完全予約制に加え、最低一時間はその店に滞在すること、そして最後に。
とても疲れていることが、条件だと言うのだから不思議なことこの上ない。
有難いことに僕は全ての条件が揃っていたから、その店の予約が取れた。
ピンクを基調としたメルヘンな外見と、少し暗い店内のギャップ驚く。
「いらっしゃいませ。」
僕を迎えたのは、まるでフランス人形のような店員。
その唇は黒く染まっている。
「どうぞこちらへお座りください。」
指定されたのは、一番奥の席。
「マカロンを召し上がる前にお客様には、不満を話していただきます。
種類は問いません。どんなことでもお話ください。」

他人の不幸は蜜の味、ですので。
店員はそう言って笑った。
その他
公開:21/02/04 21:03
更新:21/02/05 11:44

( 東京 )

色んな色の作品を目指します。

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