睡眠警察

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息子の夜泣きに悩まされる深夜。その警察はやってきた。
「睡眠警察です。御宅に睡眠妨害行動を起こす赤子がいると聞いて駆けつけました」
呆然とする私と夫。私の腕の中には今も泣き続ける息子。
「2時14分。容疑者を確保」
睡眠警察とやらが息子に何かを近づける。息子の瞼がトロンと閉じた。
「息子さんの両目に瞼錠をかけました。朝には自動で開錠されるのでご心配なく」
次に睡眠警察はパトカーを模したベビーベッドに息子を寝かせる。
「近所迷惑になりますので泣き声という名のサイレンを消しますね」
ベッド脇のスイッチを押すと泣き声が聞こえなくなった。
「そろそろ大人しくなる頃でしょう…」
小刻みに揺れるベビーベッドに息子はウトウトし始め、数分後にはくぅくぅと寝息を立てる。
「暴赤ん坊は静かになりました。これでもう大丈夫です。安心してお休みください」
睡眠警察は私達に敬礼するとバクカーに乗り静かに去って行った。
公開:21/02/04 20:51

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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