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男は満足げな表情を浮かべて本を閉じ、本を窓の外に掲げた。本は一人でに開き、青空に向かって飛び立った。
表紙と背表紙を羽ばたかせる様子はまるで鳥のようだ。
この町では、すべての本は空を飛ぶ。必要としている人の元へと飛んでいき、読み終えるとまた別の主人を求めて飛び立つのだ。
ある日の朝、男が町を歩いていると道端に子猫が捨てられているのを見つけた。段ボールに入れられた子猫は、毛布にしがみいて鳴いていた。『誰か拾ってください』とは、なんとも無責任な張り紙だ。
男は子猫を可哀想だと思い、しばらく子猫を見つめていたが立ち去ろうとした。自分は猫を飼ったことがないし、自分以外の誰かが拾ってくれるかもしれない。
そのとき、上空からバサッバサッという音と共に、一冊の本が飛んできた。
『猫の飼い方』
男は本をペラペラとめくり中身を確認すると、子猫を抱き上げ、家路についた。
表紙と背表紙を羽ばたかせる様子はまるで鳥のようだ。
この町では、すべての本は空を飛ぶ。必要としている人の元へと飛んでいき、読み終えるとまた別の主人を求めて飛び立つのだ。
ある日の朝、男が町を歩いていると道端に子猫が捨てられているのを見つけた。段ボールに入れられた子猫は、毛布にしがみいて鳴いていた。『誰か拾ってください』とは、なんとも無責任な張り紙だ。
男は子猫を可哀想だと思い、しばらく子猫を見つめていたが立ち去ろうとした。自分は猫を飼ったことがないし、自分以外の誰かが拾ってくれるかもしれない。
そのとき、上空からバサッバサッという音と共に、一冊の本が飛んできた。
『猫の飼い方』
男は本をペラペラとめくり中身を確認すると、子猫を抱き上げ、家路についた。
ファンタジー
公開:21/02/06 18:01
大学生
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