仮面人間
2
3
教室の前で、私は見えない仮面を着ける。
「おっはよ〜!」
テンション高く、笑顔で明るく。
私はクラスの人気者。
休み時間の女子トイレで、私は見えない仮面を着ける。
「アイツまじウザイね」
「調子乗ってるよね」
声は小さく、ヒソヒソ、ボソボソ。
私はこのグループの一員です。
職員室で、私は見えない仮面を着ける。
「先生、この問題についてなんですけど…」
「あぁこれはな…」
ノートを開いて個人レッスン。
私は真面目な生徒です。
家に帰ってもまだ、私は見えない仮面を着ける。
「ただいまー」
「おかえり!悪いんだけど、今からちょっと仕事出なきゃいけなくなって…」
「りょ〜。弟見てるよ」
「ごめんねお姉ちゃん!」
バタバタ走る足音と、それを追いかけて来た幼い弟。
私は聞き分けのいい、良いお姉ちゃんです。
(…ホントの私ってどんなんだっけ)
沢山の仮面に囲まれて、
私は今日も演じてる。
「おっはよ〜!」
テンション高く、笑顔で明るく。
私はクラスの人気者。
休み時間の女子トイレで、私は見えない仮面を着ける。
「アイツまじウザイね」
「調子乗ってるよね」
声は小さく、ヒソヒソ、ボソボソ。
私はこのグループの一員です。
職員室で、私は見えない仮面を着ける。
「先生、この問題についてなんですけど…」
「あぁこれはな…」
ノートを開いて個人レッスン。
私は真面目な生徒です。
家に帰ってもまだ、私は見えない仮面を着ける。
「ただいまー」
「おかえり!悪いんだけど、今からちょっと仕事出なきゃいけなくなって…」
「りょ〜。弟見てるよ」
「ごめんねお姉ちゃん!」
バタバタ走る足音と、それを追いかけて来た幼い弟。
私は聞き分けのいい、良いお姉ちゃんです。
(…ホントの私ってどんなんだっけ)
沢山の仮面に囲まれて、
私は今日も演じてる。
その他
公開:21/02/06 10:05
ログインするとコメントを投稿できます