名前も知らない花
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男は仕事帰りだった。
駅で降りると彼は名前も知らない一輪の花を買った。
そして帰り道の途中にある雑貨屋に立ち寄った。
男は女性店員に声を掛ける。
「あの、花瓶を探しているのですが」
「はい…」
感じの良さそうな雰囲気の女性だった。
柔らかい物腰で、表情にいやらしさがない。
「素敵なお花ですね」
何か祝福された物語を期待するように、
「…頂きものですか?」
と彼女は尋ねてきた。
「いえ」
男は自分の持つ花に目を落とした。
「これは、自分でさっき買いました」
「あら」
「でも、よく考えたら僕は家に花瓶なんて持っていないんです。それで新しい花瓶を探しています」
「色々ありますよ」
彼女はいくつかの花瓶を見せて、
「どうして、その花を今日買おうと思ったんですか」
と尋ねた。
「さあ」
男は少し困った目になった。
「どうしてでしょうか。この花が欲しかったんです」
そして彼女をじっと見つめた。
駅で降りると彼は名前も知らない一輪の花を買った。
そして帰り道の途中にある雑貨屋に立ち寄った。
男は女性店員に声を掛ける。
「あの、花瓶を探しているのですが」
「はい…」
感じの良さそうな雰囲気の女性だった。
柔らかい物腰で、表情にいやらしさがない。
「素敵なお花ですね」
何か祝福された物語を期待するように、
「…頂きものですか?」
と彼女は尋ねてきた。
「いえ」
男は自分の持つ花に目を落とした。
「これは、自分でさっき買いました」
「あら」
「でも、よく考えたら僕は家に花瓶なんて持っていないんです。それで新しい花瓶を探しています」
「色々ありますよ」
彼女はいくつかの花瓶を見せて、
「どうして、その花を今日買おうと思ったんですか」
と尋ねた。
「さあ」
男は少し困った目になった。
「どうしてでしょうか。この花が欲しかったんです」
そして彼女をじっと見つめた。
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公開:21/02/06 07:15
最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。
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