夢のたね

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世界を旅する僕のおじさんは、海外へ行って帰ってくると必ず僕にお土産をくれる。 しかも、キーホルダーや置物みたいなつまんない物じゃなく、変わったものばかり。

例えば『ジャンベ』というアフリカの太鼓や『食べられる草』食べてみたら甘くてぱりぱりしてるんだ。そんなおじさんの今回のお土産は『夢の種』だった。

「何のたね?」「夢の種さ」「何が生えてくるの? お花? それとも実のなる木?」 おじさんは肩を竦めて「それはお前次第だな」と言う。
僕次第ってどういう意味だ?
結局、種はそのまま机のスミに追いやられた。
 
九年が過ぎて、僕はもう『夢の種』のことなど、すっかり忘れていた。それよりも僕は、野球に夢中になり、レギュラーを目指し、さらに甲子園を目指し、そして今年春にプロとして球団の寮に入ることになった。
荷物を片付けていたら、あの『夢の種』が出てきた。九年間放っておいたのに、目が出ていた。
その他
公開:21/02/06 01:35

茎田きみゆ( 東京 )

書くのが好きなのでとりあえず思い付くまま書いてます。週に一、二本を目標に書いていきたいですが、休むときもあります。 得意ジャンルはありません。
アイコンを変えました。特に意味はありません(^_^ゞ
2021.4.5
ペンネームを『小山田みゆき』から変えました。

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