七不思議

「ねえ、知ってる？この学校の七不思議」

トイレの花子さん
魔の階段
異次元鏡
家庭科室の殺人教師
音楽室の人喰いピアノ
理科室の動く人体模型

「…何それ、六つしかないじゃん」
「だって、よく言うでしょ。『七不思議の七つめを知ってしまうと、死ぬ』って」

なるほど、それは確かに有名な話だ。

「ところで貴女誰？」

気が付くと、私の隣には誰もいなかった。



「七不思議なんてないよ。この学校」

先輩はそう言った。

「七不思議はないけど、怖い話なら一つだけ」

昔、オカルト研究会っていうのがあった。そこに所属してた一人の女生徒は学校の七不思議について調べてた。けど、その調査中に行方不明になったらしい。

「しかもね、七不思議なんて誰も聞いたことがなかったの。あの子は結局何を調べてたんだろうね。もしかして、自分で七不思議を作ってるのかな」

七不思議。

まさか彼女が、七番目？