ムダ毛処理班

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人の体では何億もの細胞が働いている。
脳細胞や赤血球などキラキラした役職の細胞が今日も体を駆け回る。
みんな、体を健康に若々しく保つために日々精進しているのだ。
そんな体で私達は「ムダ毛処理班」という部署で働いている。
簡単に言えば、ここは「窓際の部署」である。
主な仕事は古くなった毛を抜くといった仕事だ。まぁ名前のままである。
このような仕事であるため、同僚の細胞たちからはひどい扱いを受けている。
「楽でいいよな」などと…そもそも、忙しくしている細胞たちに比べて仕事が少ないのだ。
そんな、我々にも細胞としてのプライドがある。
ある日班長がこういった。
「我々も自ら仕事を探して、この体の役に立とう!」

その日から我々は積極的に働いた。

そして数日後、我々は同僚にさらに嫌われていた。
「積極的に仕事をやったのになぜなんだ…」
ピカピカになった頭の上で考えても答えは出そうにない…
SF
公開:21/01/30 19:58

向田律動

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