色鮮やかに蝕む

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未来都市、東京。街中が七色のネオンで光り輝いている。
私たちは、目を痛めないようにフィルターのかかったメガネをかけて暮らしている。ここでは全てが虹色に光り輝いているし、それが当たり前の生活だ。

ある日、田舎から来たという女の子と仲良くなる。「ええっ星見たことないの!?」「東京は全然見えないからねぇ」「よし、今度私んとこ来な。山だから、たくさん星見えるよ。」

次の日、女の子がたくさんの野菜を持ってやってきた。突然私の顔に、にんじんミサイルが発射され、続いてトマト爆弾も私の顔に容赦なく投下される。

たまらなくなってメガネをはずすと、そこは七色ではなく全てが真っ白な街並みが広がっていた。

そうだった。これは白の拷問。自分が何者かわからなくなってしまう刑罰。

私は誰だったんだっけ?
それでも良かったのになぁ。
「やっとメガネを外してくれたね」

貴方と星を見たくなってしまったからね。
SF
公開:21/01/31 17:19

エビ( 愛知県小野木町4丁目 駅のホーム )

※存在しない地名なので安心して下さい

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