また、夜が来る。

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また、夜が来る。
向かいの彼女は、今日も泣いているのだろうか。

彼女と私は何か親しい関係にある訳ではない。
だたの「向かいの家の人」。

けれど、いつも見る彼女は幸せそうだった。



ある日の夜、私はベランダで夜風にあたっていた。
ちょうど先に、彼女の部屋が見える。

くだらないことを考えていた。

ふと月明かりが彼女の部屋を照らした。
彼女が見えた。

一瞬だった、けれど、泣きながら笑っていたように思う。



あれから彼女の部屋は見えない。
好んで見ようとも思わないが。
けれど、あの時の彼女の顔が頭にこびりついて離れない。

今日も彼女は泣いているのを、私は見て見ぬふりをする。
世界もまたそんなことがなかったように、朝を迎える。
私は世界と同じ罪を犯した。けれど、私には何もできない。

彼女は今日もまた泣いてしまっているだろうか。
その他
公開:21/01/28 15:15

湖楠*

うみな と読みます。

思い付きで書いたものたち。
出来たら、昼の12時に投稿します。

タイトルは考えずに書いてるので特に意味はないはずです。
タイトル付けるのうまくなりたい。あと作品作りも。

Twitter(生きてないです)
https://twitter.com/m2_asx

ここでも書いてます(エッセイとか)
note
https://note.com/umina1043/
 

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