留守番の条件

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幼い頃、家で一人留守番をしているとよくそいつが現れた。
空想の友達って奴かな?そいつは家に俺しかいない時にしか現れないんだ。
そいつと遊べるから一人の留守番も寂しくなかった。
だが俺が成長するにつれ、そいつは現れなくなった。その頃には俺にも多くの友達がいた。だからそれほど寂しくはなかった。
そんな俺も大人になった。結婚し、子供もいる。
今日は妻と子供が出かけていて家には俺一人。少しだけ寂しかった。
「よぅ!久しぶり」
唐突にそいつが現れた。
「デカくなったなぁ。結婚までして…この幸せ者め!」
驚いた。お前は俺が生み出した空想じゃないのか?
「何言ってんだ。俺はお前に気を使っていたんだぞ。大きくなるにつれお前は勉強やゲームに集中してばかり…友達付き合いもあるだろうし、邪魔しちゃ悪いと思ったから姿を消していたんだ」
それは…すまなかった…
「いいよ。今は俺にも新しい友達がいる。お前の子供だよ」
公開:21/01/26 20:53

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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