ポツンと一軒家 Ⅰ

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山奥に謎の一軒家が在る、誰が住んでいるのか?
道路どころか獣道すら無さそうな、知られざる超僻地である。
でも人工衛星写真には小屋風な家が写り込み、TV局が取材に動いた。

現場には、より近くまで車で行きそれ以上の侵入が無理ならば、歩いて訪ねるしかない。
麓で情報収拾するも、誰一人目標家を知ってる人はおらず、スタッフは独自の判断にて山に踏み込んだ。
途中蛭や虫に刺されたり、落ち葉に足を取られ崖から転落しそうになったり、猪や鹿にも遭遇し困難を極めたが、やっと空が明るく見え衛星写真の一軒家と思しき建物が眼前に現れた。

外から声を掛けるも返事は無く、何度目かにやっと「誰じゃ!」。
緊張し小屋を凝視していると、中から白髭の老人が杖を持ち「何用じゃ?」と現れた。

「儂は里より遠く離れこの山奥の千尋の谷にて、千年に渡り住みつき、悟りを開くべく修行に専念しおる一人でも、
仙人と言う」ガハァガハァガハ!
ファンタジー
公開:21/01/26 06:21
更新:22/09/05 12:45

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