夏のソーダ水②

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”ソーダ(水)の素”があったのを知っていますか。
季節は夏。
外から帰ってきた子供が手を洗うのももどかしく台所に行く。
湿気るのを防ぐために何かの空き缶入れて保存してある袋の輪ゴムを手荒く外してスプーンを差し入れる。
2杯でいいや。
慌しく投げ入れて水道の蛇口を回す。
シュワシュワ。
白い泡が立ったと思ったらその下に鮮やかな緑色のソーダ水が出来上がる。
カラカラに乾いた喉が早く入れろ早く注げと催促する。
ゴクゴク。
鳴らして一気に飲み干す。
やっと落ち着く。
溶け切れなかった粉がコップの底に少し残っている。
キョロキョロ。
周りを見回して大人がいないのを確かめるや缶のふたをもう一度開けて袋を取り出す。
2杯、3杯。
今度はちょっと濃くして飲んじゃえ。
よくかき回してから粉が溶け切ったか確かめる。
頭上に掲げたコップの底から見た太陽がまぶしくうれしかった。
その他
公開:21/01/31 09:00

フミさん

時間がある時に書き散らしたものを備忘録的に上げています。
乱文にも拘らずコメントをいただいた方々ありがとうございます。
たまにしかアクセスしないので、コメントを読めない事が多々ありますので予めご了承ください。

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