恋するコンコン
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「今までありがとう」
遠距離恋愛始めて2回目の春、桜の見えるカフェで彼女に言われた。
「どうして?」
僕はうつむいている彼女を見た。
緩やかな風と共に1枚の桜の花びらが彼女の肩に乗る。
彼女は言葉を選び、話始めた。
僕は新幹線のシートにドカッと身を置く。見送りの無い東京駅は初めてだなぁと思いつつ、“両親の介護が始まり、恋愛している余裕がないの”彼女の言葉がよぎる。
コンコン。うつむきシートに身を沈めていた僕は音に反応した。ホームには息を切らした彼女が立っていた。
僕は一つの覚悟を決めて東京に来ていた。それをやらずして帰れるか!とポッケから箱出し、彼女に見えるように中を開いた。中身は指輪。ダメ元で言う。
「結婚してください」
窓の向こうの彼女は泣いていた。
発射のベルが鳴る。
声は聞こえないが口元が動く。
「よろしくお願いします」
ホームのキツネの肩には桜の花びらが乗っていた。
遠距離恋愛始めて2回目の春、桜の見えるカフェで彼女に言われた。
「どうして?」
僕はうつむいている彼女を見た。
緩やかな風と共に1枚の桜の花びらが彼女の肩に乗る。
彼女は言葉を選び、話始めた。
僕は新幹線のシートにドカッと身を置く。見送りの無い東京駅は初めてだなぁと思いつつ、“両親の介護が始まり、恋愛している余裕がないの”彼女の言葉がよぎる。
コンコン。うつむきシートに身を沈めていた僕は音に反応した。ホームには息を切らした彼女が立っていた。
僕は一つの覚悟を決めて東京に来ていた。それをやらずして帰れるか!とポッケから箱出し、彼女に見えるように中を開いた。中身は指輪。ダメ元で言う。
「結婚してください」
窓の向こうの彼女は泣いていた。
発射のベルが鳴る。
声は聞こえないが口元が動く。
「よろしくお願いします」
ホームのキツネの肩には桜の花びらが乗っていた。
ファンタジー
公開:21/01/23 16:46
更新:21/01/23 23:13
更新:21/01/23 23:13
いつか絵本を1冊出せたら...
そう思いながら書いてます。
少しだけホッコリしていただければ嬉しいです。
でも、たまにブラックも書きますけど。
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