境目の被害者

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被害者の遺棄された場所は三県境だった。
Y県に頭部。
M県に胴体と両手と右足。
H県には左足。遺棄された内訳だ。
殺人である事は明確な為、揉めた。
M県警「身元確認の結果、害者はH県在住だった」
H県警「関係ない。頭部のあったY県で捜査すべきだ」
Y県警「遺体の大半はM県に遺棄されている」
どの県の殺人事件として計上されるか揉めに揉めた。
結果犯人が特定されるまで合同捜査する事で決まった。
騒々しく会議室に刑事が駆け込んできた。
「大変です頭部とDNAが一致しません!」
「どういうことだ!」
息を整え刑事は叫んだ。「害者は二人です!」
M県警「頭部が別なら…一旦Y県警は合同から抜けるか」
Y県警「バカ言え!同一犯だろう!」
揉めに揉めた。
再度落し所を定めた会議室にK県とR県の県境にバラバラ遺体発見の連絡があった。
また揉め始めた会議室を見て刑事には見えぬ犯人の笑い声が聞こえた気がした。
ファンタジー
公開:21/01/24 14:46

吉田図工( 日本 )

まずは自分が楽しむこと。

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