鯨と真珠の夢
0
3
こんな夢を見た。
私たちは大きな鯨の背中に乗って空を旅している。
鯨は大きすぎて、どこまでが身体なのか分からない。
ただ、鯨が頭の中にテレパシーで話しかけて来るので、この巨大な大陸が鯨の身体の一部であるらしいことが分かるのだった。
《君たちは違う世界から迷い込んで来たみたいだねぇ。少なくとも、雲真珠を探すために僕に乗って来たわけではなさそうだ》
鯨にそう伝えられて上を見れば、白い雲にプラプラと円い真珠のようなものがぶら下がっているのが見えた。
「あれが、雲真珠ですか?」
瑠夏が尋ねれば鯨が《そうだよ》と教えてくれた。
《この世界では雲真珠が最高の宝石なのさ。だから、人は目の色を変えてこの雲真珠を採りたがる。雲を狩るのさ。そして、僕の様な空鯨は人々を雲真珠のところへと運ぶ役目を勝手に負わされてるってわけ》
鯨の物憂げなテレパシーを受信して、私たちは唯々、困惑する他はなった。
私たちは大きな鯨の背中に乗って空を旅している。
鯨は大きすぎて、どこまでが身体なのか分からない。
ただ、鯨が頭の中にテレパシーで話しかけて来るので、この巨大な大陸が鯨の身体の一部であるらしいことが分かるのだった。
《君たちは違う世界から迷い込んで来たみたいだねぇ。少なくとも、雲真珠を探すために僕に乗って来たわけではなさそうだ》
鯨にそう伝えられて上を見れば、白い雲にプラプラと円い真珠のようなものがぶら下がっているのが見えた。
「あれが、雲真珠ですか?」
瑠夏が尋ねれば鯨が《そうだよ》と教えてくれた。
《この世界では雲真珠が最高の宝石なのさ。だから、人は目の色を変えてこの雲真珠を採りたがる。雲を狩るのさ。そして、僕の様な空鯨は人々を雲真珠のところへと運ぶ役目を勝手に負わされてるってわけ》
鯨の物憂げなテレパシーを受信して、私たちは唯々、困惑する他はなった。
ファンタジー
公開:21/01/24 14:43
夢中探検隊
幻想小説や怪奇小説を自由気ままに書いています。
架空の国、マジックリアリズム 、怪談、残酷なファンタジー、不思議な物語が好きです。
そこに美しい幻想や怪奇があるならば、どんなお話でも書きたいと思います。
アイコンは宇薙様(https://skima.jp/profile?id=146526)に描いていただきました。
コメントはありません
ログインするとコメントを投稿できます