知り過ぎていた男(問)
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街の片隅で、人目を避けるようにして住む一人の老人がいた。
彼は人を避けていたが、不思議と物知りで、問いかけると色々な質問に気さくに答えてくれた。
特に、私が人生や人間関係に悩んだ時、彼は本当に頼りになった。
この手の話をする時、彼はいつも自信なさげに「あくまで私の意見だが……」という前置きをしてから話を始めるのだが、その話が外れた事はただの一度も無かった。
問題が片付く度、私はお礼がてら、彼の所へ顔を見せた。
しかし、不思議な事に……彼は初めのうちは喜んでいたものの、会う回数を重ねる度に、彼の顔は徐々に重苦しく、寂しげな物へと変わっていった。
そして、ある日。
……とうとう、老人は街から姿を消してしまった。
私が質問責めにしたのが、いけなかったのだろうか。
彼は、本当は私の事を疎ましく思っていたのだろうか。
あるいは、ご近所とトラブルでも起こしたのだろうか。
私には分からない……
彼は人を避けていたが、不思議と物知りで、問いかけると色々な質問に気さくに答えてくれた。
特に、私が人生や人間関係に悩んだ時、彼は本当に頼りになった。
この手の話をする時、彼はいつも自信なさげに「あくまで私の意見だが……」という前置きをしてから話を始めるのだが、その話が外れた事はただの一度も無かった。
問題が片付く度、私はお礼がてら、彼の所へ顔を見せた。
しかし、不思議な事に……彼は初めのうちは喜んでいたものの、会う回数を重ねる度に、彼の顔は徐々に重苦しく、寂しげな物へと変わっていった。
そして、ある日。
……とうとう、老人は街から姿を消してしまった。
私が質問責めにしたのが、いけなかったのだろうか。
彼は、本当は私の事を疎ましく思っていたのだろうか。
あるいは、ご近所とトラブルでも起こしたのだろうか。
私には分からない……
その他
公開:21/01/22 16:30
気まぐれで始めた事です。
気まぐれで終わって、多分それっきりになると思います。
……さて、いつまで続くか。
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