私は猫だ

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私は猫だ。飼い猫だ。
名前はシロだ。
自分で言うのもなんだが、結構な美人、いや、美猫だと思う。何せ名前の通り、私の毛は透き通るような白だ。私が外を歩くだけで、人も他の猫達も二度見をするのだ。
それなのに、それなのに私の飼い主と来たら!
こぉーんな美猫をほっぽいて仕事三昧!!
毎日必要最低限の食事と水を置いていくだけ。家にいても、変な薄い機械とにらめっこしてばかり。私がにゃーにゃー鳴くと、「ちょっと待っててね」って、そればっかり!
まったくもう!
どしんと薄い機械の上に乗っかっても、「仕方ないなー」って退けられる。「仕方ないなー」じゃないのよね!
…そう、「仕方ない」じゃないのよ。
貴方、最後にまともに寝たのは一体いつよ。
最近はカップ麺ばかりじゃない。
ああもう、世話のやける。

「にゃー」
「こらシロ、またお前は」
「にゃー」
仕事なんてさせないんだから。さぁ。

もっと私に構いなさい!
その他
公開:21/01/22 13:08

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