知り過ぎていた男(解)

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人生は、先の見えない旅だ。私にとっては、特に。

私は若くして、両親から一生働かなくても良い位の財産を受け継いだ。
金を持て余したが、幸か不幸か……私には元々、物欲や色欲は無かった。

代わりに、人間には興味があった。知識欲の類だろうか。
金に余裕ができ、暇な時間もできた私は、それについて考える事に没頭した。

何故不正は無くならないのか。
何故いじめは無くならないのか。
何故殺人は罪なのか。
何故神は存在するのか。

………………

気付けば、数十年が経っていた。
私は、この手の無数の問いに、私なりの解を出す事には成功した。

だが……今の私の姿は、どうだ。
解を突き止める為に持った「人間に対する猜疑心」以外、何も持っていない……ただの、薄汚れた老人だ。

この私の言葉を有難がる、奇特な人もいる。でも、私の思考に染まるという事は、それは即ち……!!



……私は今日も、旅を続けている。
その他
公開:21/01/22 16:34

灰田兵庫

気まぐれで始めた事です。
気まぐれで終わって、多分それっきりになると思います。

……さて、いつまで続くか。

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