留守番の条件

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博士が研究室を出た。今だ!
俺は研究室に忍び込むと博士の研究成果を探し始めた。
博士はこれまで何度も成果を奪われている。今回は俺が奪わせてもらおう。
俺の前に子供が現れた。博士の孫か?
「あなたが探しているものはこれですか?」
子供が研究成果の書かれたレポートを持っている。それだ!それを寄こせ!
「これには博士の夢が詰まっています。そして、これを奪われる事は悪夢だと言っていました」
そうかそうか。早く悪夢が覚めるといいな。
「自己紹介が遅れましたね。僕は獏。博士の悪夢を食べる為、ここで留守番をしています。それでは、いただきます」
子供の頭が大きくなったと思うと、驚く間もなく、俺は食われた。

『ただいま。おや?また誰か研究室に忍び込んでいたようだね?』
「はい。おかげで今日も食事にありつけました。ありがとうございます」
『礼には及ばんよ。君に留守番を頼む条件は毎日食事を提供する事だからね』
ファンタジー
公開:21/01/20 20:22

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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