球技嫌いの総理大臣

「全プロ野球選手の年俸を半分にする！」
という政策を発案した総理大臣。

「たかがボール遊びで、何億も給料を貰いすぎた。
もっと社会に役立てるよう財源にする」
賛同する声もあったが、野球ファンの間では否定的意見が多い。

実は、この政策は総理の個人的な恨みがあって発案したのだ。
彼は、学生時代から成績優秀で走るのも速く、女子にもモテていた。
完璧にも思える男だがしかし、唯一苦手とする分野があった。
それが球技。

ボールを扱う種目はまるっきりダメで、同級生に馬鹿にされプライドを傷つけられていたのだ。

そんな経験から、球技コンプレックスを持ち、いつか仕返ししてやろうと思っていた。
そして彼なりの復讐方法が、この政策である。

でも議会を通過できず、結果は却下。

次の日、また総理は記者会見を開いた。
「Jリーガーの年収を半分にします！」