夏の子供

2
2

蚊取り線香の匂いが仄かに残っている中、体に斜めに巻きついていたタオルケットを解いて起き上がる。
洗面所に行き、水をジャブジャブ出して顔に投げつけるように浴びせかけると既に汗ばんでいた身体がすっきりする。
台所に行くと味噌汁の良い香りが残っていた。
「早くご飯食べちゃいなさい」
糠漬けの茄子を噛んでいる内に今日は蛙を取りに行くんだったと思い出す。
バケツを持って外に飛び出す。
ん?待てよ。
昼に蛙を捕まえたら干乾びてしまうのでは?
方向を変えて川に向かう。
連日の猛暑で川の水もいつもの半数近くまで減っている。
今日は川底が浅い所を通って中州まで行けた。
中州の水溜りの中に取り残されたタガメがいた。
おおっ、これは小さな魚だ。大丈夫なのかここにいて。
やや大きめの石を持ち上げたら蟹が逃げていった。
一旦家に帰る。
昼餉後にはスイカが待っていた。
蛙は明日にして花火をした。
その他
公開:21/01/22 09:03

フミさん

時間がある時に書き散らしたものを備忘録的に上げています。
乱文にも拘らずコメントをいただいた方々ありがとうございます。
たまにしかアクセスしないので、コメントを読めない事が多々ありますので予めご了承ください。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容