小正月の憂鬱

小正月は憂鬱だった。
かってはこの日までが「松の内」とされて門松を飾ったり
成人式の日だったりしたものだった。
しかし、今や休日でもなくなり成人式は別の日に執り行うようになってしまった。
小豆粥を食べる習慣やどんど焼きの習慣もほとんどなくなった。

このままでは過去の風習となってしまう……。
なんとかいい方法がないものか。
そこである大手のデパートやスーパーと提携し、
「小正月に小豆粥やどんど焼きの団子などを食べましょう！」
と盛んに宣伝した。

さらに小学校の給食にも出すようにした結果、主婦や子供たちの胃袋を
つかむことに成功！　
神社などもどんど焼きを復活するようになり、
バレンタインのチョコレートや恵方巻のごとく、日本にブームとして定着した。