瑠璃色の城

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ある王国に、深い青色をした美しい城があった。
その城は夜になると夜空のように輝き、城に散りばめれられている粒子は、まるで星のようだ。
城はいつしか「瑠璃色の城」と呼ばれ、国民からも王族からも愛された。

ところが、王国にかつてない天災が襲った。
王国全土に地震が発生し、村は津波で流された。
そして瑠璃色の城は雷にうたれ、今まさに砕け散ろうとしていた。
美しい女神が、瑠璃色の城に嫉妬して落とした雷だったのだ。
王族も、国民も、城が崩れるさまを見届けるしかなかった。

瑠璃色の城は、儚く砕け散った。
悲しみにくれた人々は、城のかけらをかき集め、ひとつの石をつくった。
その石はラピスラズリと呼ばれ、幸運を運ぶ石として現在も伝わっている。
ファンタジー
公開:21/01/20 10:34
瑠璃色 ラピスラズリ ファンタジー お城

十一 紅空( 関西 )

とかず あく と申します。
駆け出しの物書きです。
文章のトレーニングに励みつつ投稿していきたいと思います。
よろしくお願いいたします。

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