天気屋さん

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むかしむかし、まだ気象予報の技術が発展していなかった頃、その日の空の状態から天気を予測できる男がいた。
その男が、「雨が降る」と言うと、必ず雨が降るので周りからは神のように扱われた。
これを良いことに男は「天気屋」と名乗り、天気を操作するという商売を始めた。
実際にはそのような事は出来ないため、干害で苦しんでいる地域に雨が降りそうなタイミングで行き、雨を降らせるという方法でお金をせしめていたのだ。
ある日、いつものように干害の地域に行くと、噂が広まっていたのか、男は大歓迎をされた。
気を良くした男は
「今日で干害は終わる!蓄えているものを全部持ってこーい」
と宴を開き、蓄えていた食料を全て消費させてしまった。
翌日、やはり雨は降った。
しかし、雨の勢いがかなり強かったため大洪水が起きてしまった。
男は責任を取らされ、今までの稼ぎを全て没収された他、多額の借金を背負わされてしまったのだ…
SF
公開:21/01/17 22:48

向田律動

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