色探し

怒ると、世界が赤く見えました。

泣くと、世界が青く見えました。

楽しいことがあると、世界は金きらと輝きました。

誰かを好きになると、淡く桃色に色付きました。

嫌なことがあったり、挫折したり、気分が沈むと、何もかもが黒くなりました。

仲良しの子と喧嘩をすると、色んな色が混ざって混ざって、ぐちゃぐちゃになって。

仲直りすると、全部漂白されたみたいに真っ白になるのです。

そうして、またその白の上に、たくさんの色を見つけるのです。

生きていくとは、塗り絵のようなものだと思います。
本当は世界に色など無くて。
ここに生きている私達が、感情のままに色を塗るのです。
どんな色を持っているか、見つけるか、そして塗るのかは、全て個人の自由です。
だから、人と人の見え方が違うのでしょうね。
それは、当たり前のことなのです。
だから、私は今日も色を探すのです。
私の世界の色を。誰かの世界の色を。