岡山からの刺客

「どーも千牛です」
「あのな、サブ」
「どうしたんな？」
「ワシ最近、焼肉イップスになってもうての」
「イップス？イップスて野球選手が急にボール投げられんくなるあの病気か？」
「そうじゃ」
「どんな症状でるんな？」
「焼肉屋に行ったら上手く注文できんくて、いつもニシンを頼んでまうんや」
「ニシン！？そんなんソーラン節でとるやつやないか」
「じゃから今日、治したいんじゃ」
「じゃあ店員やるから、お店に入ってこい」
「(自動ドアをあける動作)ニシーン！」
「ウィーンじゃ！どこイップスなっとるんな。お客様ご注文は？」
「生レモンサワーとタン塩、それからミノ」
「できとるがな！イップスなれよ！大チャンスやないか」
「あっ、ミノのタレは辛口に変更してくれ」
「はい」
「あとサワーのマドラーの代わりにニシンに変更してくれ」
「だからどこイップスになっとるんな」
「漫才がイップスや」
「もうええわ」