前日寝られない広告

人間は一番自分が好きだ。
自分の好きなものは自分が知ってる。
意識的に、無意識的にでも。
いつもように脊髄にケーブルを繋ぐ。
自分より自分を知る為。
時計を見る。もうすぐ日付が変わる。
視界にノイズが奔る。フリッカーが瞬く。
でもそれはそんなのはどうでもいい。
音。
声を聞きたい。
あの声を。
そして、始まる。
鼓膜を優しく触れ、心が振れる。
「　　　　」
言語は分からず、感情だけが伝わる。
感情だけが揺らぐ。
しかしそれは復元。金太郎飴、蛇腹の陳腐な比喩しか浮かばない。
ずっといたいのに、いたくない。矛盾な環境。
頭はずっといたがってるのに、手はケーブルをとりたがっている。
何故。
何故、快適なのに。
何故……?
そして。