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ほるすたいんは悲しんだ。
ほるすたいん、ほるすてふ、ほるすたいん、
モーガレットの花びらを食いちぎっていった最後はほるすてふ。わが名はまだき立ちにけり
ピーターは天真爛漫。気ままに来ては彼女の腹の下に寝転び、乳を直飲み。その度、彼女は惜しみなく愛を分泌した。ピーターは彼女に凭れて本を読み、一日の大半を傍らで過ごす。愛なの、乳目当てなの?もやもやする。
ピーターは即答えをくれた。落ち着きのない女を連れてきたのだ。女がピーターを真似て乳を飲もうとした時も、彼女は拒まなかった。全力で乳を与えた。
夜、牽牛星を見上げる。これでいい…んだよね?
乳は売っても牛売らないという牧場主のおかげで、彼女は静かに天寿を全うした。

その後、石鹸会社がロゴのカバーカウに彼女を採用した。真っ白な石鹸に彫られたほるすたいん。包み紙を破った手に握られて、彼女ははっとした。この手の感触。生まれ変わってもまた会えた。
その他
公開:21/01/10 20:00
更新:21/01/10 17:10
#牛まつり #135

こぶみかん( 関西 )

ssの庭に迷い込んだこぶみかん。数々のお話の面白さに魅せられ、通い始めた。
気が付いたら、庭の片隅に挿し穂されていた。
いつか実を結ぶまでじっくり育つといいね。

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